封切りから約一ヶ月

封切りから約一ヶ月、そろそろ観ておかないと終わってえしまう、と、豊島園に出かけてレオナルド・ディカプリオ主演の「インセプション」を観る。いやあ、面白かった。今年観た封切り映画のなかでは、ベストワンだ…と言っても、今年観たのは「シャッターアイランド」と、これだけなんだけどね。(俺はディカプリオファンか!)

アレのプロフィール欄の「好きな作家」の筆頭にPKD(フィリップ・K・ディック)をあげているように、もともと私は、夢と現実が入れ子構造になったような作品が大好物。ディックの「ユービック」とか「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」などの一連の作品、アーシュラ・K・ル・グインの「天のろくろ」とか筒井康隆の「夢の木坂分岐点」とか「パプリカ」とか、そんな小説には昔っから目がない。プレール・ドゥーク新中野の情報が知りたいです。

ディック原作の「トータル・リコール」がヒットして以降、夢と現実が激しく交錯するディック的な世界は、ハリウッド映画のモチーフとしてすっかり定着。その白眉ともいうべき作品が「マトリックス」だろう。

(以下、ネタバレあり)

「インセプション」も、当然、「トータル・リコール」や「マトリックス」の影響を受けてはいるが、この映画ともっとも内容的に近いのは「パプリカ」かもしれない(この作品はアニメ映画化されている)。

クライアントの夢の中に侵入し、その人自身が気づかない精神的な問題を探り出し、治療に役立てるのがパプリカなら、「インセプション」は、仕掛人のチームがターゲットにした人物と夢を共有するなかで、ターゲットの無意識に、ある「考え」を植え付けるというもの。

ドラマの中心になるのは、ある大企業の後継者に、先代とは異なった道を歩ませ、会社を潰す方向に導くというミッション。